- Good Quality -
シャサーニュ・モンラッシェと地続きのサントネイですが、村の境界線上にあるクリマの「ラ・コム」はプルミエ・クリュになるものの、ギィ・アミオが所有する区画はより標高が高い位置にある「ラ・コム・ドゥッシュウ」なので、こちらは村名のクリマとなります。
かなり酸が主体となったスタイルで、硬さや荒々しさはないものの、ワイドに広がりつつも高めのトーンを持つ酸が全体を支配していることで、初見としては若干とっつきにくい印象があります。全体としてはこぢんまりとしているものの、酸の裏側、体躯中央にはコンパクトながらもカプセルにぎゅっと詰まった、赤系のキュートな果実味が魅力ある表情を醸し出しているので、相対的なバランスさえ改善されれば、思った以上に良質な表情を垣間見せてくれそうです。
酸主体ということもあり、ワイン単体で飲むのはやや辛いところですが、その性質を見極め、うまく料理との相性で補完してやれば、最終的にはかなり良質な世界観を披露してくれると思います。そういう意味においては、現実的に「飲むためのワイン」だと言えそうです。
(2015/06)