- Good Quality -
アメリカとアジアの在来種で、古代の城の庭園などに植えられた樹木「Maclura」から名付けられたコート・デュ・ローヌです。セパージュはグルナッシュ60%、シラー25%、ムールヴェードル10%、サンソー5%。年間生産本数は6万5千本となっています。
ペゴーらしい熟度の高い充実した果実の甘み、トロミ、高いアルコール感が一体となった資質が印象的で、程よいスパイシーさを伴う不思議な個性が身近に感じられる世界観となっています。熟した果実の甘みは仄かに酒精強化的でもありますが、距離感を感じるような飲みにくさは一切なく、この凝縮感が決して重さに繋がらないことなど(むしろ軽快さすら覚える)、この立ち振る舞いには不思議な魅力を覚えます。
やや余韻が短く、コンパクトに収束する傾向にはありますが、それはこのクラス相応の体躯に、クラスを超える充実した要素が込められたことによる相対的な印象でもあるので、トータルパッケージとして捉えると大いにポジティブな印象でもあります。さすがペゴーと言える仕上がりなので、コストパフォーマンスの観点からしてもかなり有用なアイテムになりそうです。
(2015/03)