- Good Quality -
バローロ・ボーイズの一員として一時代を築いた「マウロ・ヴェリオ」の甥にあたるのがこの「アレッサンドロ・ヴェリオ」。経験を重ねるとともに徐々に生産を増やし、2007年にはワイナリーの運営に専念することを決め、翌2008年にはファーストヴィンテージを世に送り出します。1982年生まれの彼は、まさにこれからが期待される新生代のバローロ生産者だと言えます。
基本的な指向性としては、しっかり熟した果実の凝縮度と甘み、そしてそれに伴う高アルコールがベースとなった、モダンな要素がしっかり感じられるバローロとなっています。古めかしい樽風味が若干感じられますが、それでも指向性は現代的で、丸みを帯びた体躯など、ある意味「バローロらしからぬバローロ」と言えるかもしれません。
全体的にはよく仕上げてきていますが、その世界観そのものがやや端的ということもあり、若干「バローロである必要性」の是非が頭をよぎる瞬間があります。とはいえ、手にしやすい価格帯であることや、将来性という観点を加味すると、その有用性は思いのほか高い印象だったりもします。
(2015/01)