- Very Good Quality -
土着品種のティント・フィノ(テンプラニーリョ)100%で造られる、テルモ・ロドリゲス渾身のワインが「マタヤーナ」。リベラ・デル・ドゥエロのテロワールとティント・フィノの持つ素性を、究極まで引き出したトップキュヴェとなります。
現時点で既に8年が経過していますが、それでもかなりタンニンが強く、エネルギーに満ち溢れた若さある世界観となっています。まだ若いという事もあり、スタイルそのものはボルドー的で、カベルネ・ソーヴィニヨン+メルロー+プティ・ヴェルドといったような、タンニン主体の力強さと豊満な体躯の折衷といった傾向にあります。とはいえ、現状ではかなり「強い苦み」が先行し、高アルコール(15%)ということも相まって、抜栓日は特に飲むのに苦労しそうな印象です。あくまでもワインを飲み慣れている人向け(強いタンニンに耐性がある人向け)ではありますが、それでも翌日に持ち越すと、厚みのある豊かな果実味がより全面に打ち出されるようになり、強い苦みが相対的に軽減される傾向にあるので、決して飲めないような類いの資質ではありません。
手頃な価格帯のアイテムが多いテルモ・ロドリゲスとしては、かなり高価格帯な部類に位置するので、相対的なコストパフォーマンスとしては分が悪い傾向にあります。しかしそれでも、同等の評価を得る低価格帯のアイテムとは一線を画するエネルギーを兼ね備えているのは確かなので、テルモ・ロドリゲスのワインを好む人であれば要注目アイテムと言えるかもしれません。
(2014/09)