- Good Quality -
モレ・サン・ドニに居を構えつつも、所有する畑の多くはシャンボール・ミュジニー、さらにあの偉大なプルミエ・クリュ「レザムルーズ」最大の所有者(1.07ha)でもあるのがロベール・グロフィエ。
パストゥグランらしからぬ果実味の充実感とボリューム感が非常に印象的で、明らかにガメイらしさよりもピノ・ノワールらしさが勝っています(実際のブレンド比率もピノが主体)。2009年らしい豊満で明快な魅力がポジティブな表情を生み出す反面、ややポッテリとした資質ということもあり、張りや緊張感などがやや欠ける傾向にあります。時間とともにややツンとした揮発系要素が表に出る傾向にありますが、特にネガティブというわけではなく、個性のひとつとして捉えられる範囲なので特に問題はないと思います。総合的には、これまでに飲んだパストゥグランの中でトップクラスの出来とも言えるので、改めて最新ヴィンテージを試してみたくなったというのが本音だったりもします。
(2014/08)