- Good Quality -
純粋に「飲み物として美味しい」といった系譜にあり、ワインという存在を実感するようなポテンシャル系要素は特にありませんが、それでも不思議な程に全体としての方向性明確で、あざとさや安易さのない仕上がりについては素直に評価したいところです。
レモン系の風味にナッツ系要素や適度なトロミを感じるオイリーさなど、心地良い甘味を伴った素直な美味しさが自然とグラスを進ませます。点数的な評価とはまた違った観点で捉えたいワインであり、根本的にワインというものに馴染みのない層に対して、素直に訴求するような間口の広さが最大のポイントと言えるかもしれません。
ニューワールド的な(カレラやABCのボトムレンジのような?)、果実の力や仕立ての良さだけでなく、どこか製品としての佇まいも感じられますが、これがブルゴーニュという土地で展開される事実と、目の前の液体から発せられる意思の明確さ、そして手頃な価格帯を考慮すると、かなり有用性の高いポジションに位置するアイテムと言えるかもしれません。
(2014/08)