- Good Quality -
セッラルンガ・ダルバに最初に購入したクリュ「サン・ロッコ」は、美しい教会の前の丘の上に位置しています。標高330m、1.5エーカーの南向きの畑で、土壌は粘度と石灰岩、植えられた葡萄の平均樹齢は55年となっています。
セッラルンガ・ダルバらしい力強さとタンニン力を感じる指向性で、収斂性や屈強感は特に感じませんが、相対的に果実味がほとんど感じられない事もあって、タンニン系の要素をより強く感じる傾向にあります。香水系の香りが広がり、樽由来のクリーム系の風味も感じられますが、彩度はそれほど高いわけではないのでネガティブな印象は特にありません。
伝統的な指向性と現代的な指向性をバランスよく感じる落ち着いたバローロ(派手さはないがいたって質実)といったところではありますが、やや体躯内部の充実感やスケール感が乏しい傾向にあるので、分かりやすい魅力を持つバローロを求める人にはあまり向いていないと言えそうです。
ちなみに、今回試飲した2004年のサン・ロッコは、2009年度のヴェロネッリで最高評価となるスーペル・トレ・ステッレ(青の星三つ)を獲得しています。
(2014/01)