- Good Quality -
マレンマを代表する造り手「レ・プピッレ」による偉大なワインがこの「サッフレディ」。カベルネ・ソーヴィニヨンとメルローによるボルドーブレンドですが、その世界観はマレンマという地のエネルギーを感じる凝縮した内容になっています。
サッフレディのファースト・ヴィンテージは1987年。それから20年の年月が経過した今回の2007年ヴィンテージは、その歴史が感じられる特別仕様のラベルとなっています。基本的には長熟系のスタイルなので、本来の飲み頃はまだまだ先だと思いますが、非常にタンニンは豊富ですが今からでも飲める状態にはなっています。適度なハーブや漢方系の風味が程よいアクセントとなり、品位ある樽要素から来るバニラの甘味が心地良く、マレンマという地が放つポテンシャルをうまく纏めている印象があります。
体躯は思いのほか丸く柔らかで、口当たりはいたって良好ですが、そこからグッと締まり、強靭なタンニンから発せられる渋みや苦みがミッドからアフターにかけて表出する傾向にあります。まだすべての要素が馴染んでいるわけではないので、抜栓翌日に持ち越した方がより素直に楽しめますが、基本的には早飲みしてもそれほど問題ない安定感ある中庸美的スタイルとなっているので、ボルゲリのモダンワイン系が好きな人であれば同じく存分に楽しめると思います。
(2013/10)