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ジーニが所有する2つの偉大なクリュのうちのひとつが「サルヴァレンツァ」(もうひとつはラ・フロスカ)。ピエロパンの「ラ・ロッカ」の隣の丘に位置し、黒色火山岩土壌の畑に樹齢100年以上の葡萄(ガルガネガ)が植えられています。フィロキセラの影響を受けていないということもあり、葡萄は接ぎ木されていない「自根」となっています。
他のレンジのアイテムとは異なり、抜栓直後から明快で魅力的な表情が広がります。ボディの豊満さと果実の充実感、そして低い酸、それでいて全体のトーンはやや高めでシトラス系の色調を纏っています。素直に楽しめる分かりやすい表情なので、多くの人に満足してもらえそうな世界観になっています。
スタンダードのソアーヴェ、ラ・フロスカ、そしてこのサルヴァレンツァ、それぞれが三種三様と言える指向性(長所)を兼ね備えており、ポテンシャルやエネルギー総量に関しては確かにヒエラルキーに準じていますが、それでもどれかひとつが絶対性を持っているというわけではないので、それぞれのシチュエーションによって使い分けができそうな印象があります。
(2013/08)