- Good Quality -
一般的な紙のラベルはなく、ボトルに直接「g」の文字がプリントされた、個性溢れる見た目が印象的な「ガゴ」。かなり久しぶりの試飲となりましたが、その世界観は予想の範疇に収まるもので、所謂テルモ・ロドリゲスらしい現代的な技術を駆使した世界観となっており、より多くの人に楽しんでもらえるような世界観に仕上がっています。
MLF的な乳っぽい風味がそれなりに感じられるので、早くから楽しめる反面、やはり本質的な要素よりも表面的な要素に力点が置かれている傾向にあります。とはいえ、MLFの効果を活かしながらも、そこがあざとくならないよう更に技術を駆使して弱点をカバーしようとしている節があるので、見方を変えればまだまだ進化の余地(技術革新の余地)はあるとも言えそうです。
全体像は比較的軽快感ある仕上がりになっていますが、細くタイトな酸がベースにしっかりあり、タンニンも豊富でアルコールも豊かなので(14.5%)、抜栓後時間をしっかりとり、翌日に持ち越すぐらいであれば、MLF的な風味がかなり軽減され全体像がハッキリと見えてくると思います。以前よりも価格が上昇傾向にありますが、現代的な指向性が色濃いスタイルのワインが好みの人であれば、それ相応の満足感が得られると思うのでそこまで大きな問題にはならないと思います。
(2013/05)