- Good Quality -
カステッロ・ディ・フォンテルートリで有名なマッツェイがマレンマの地で造るアイテムがこの「テヌータ・ベルグァルド」。
「セッラータ」はベルグァルドの中ではお手頃なラインに位置するワインとなっていて、セパージュはサンジョヴェーゼ80%にアリカンテ20%、生産本数は7万本となっています。
かなり甘く塊感ある果実味があり、優しく丸い仄かな乳質の酸が脇を添えています。また、収斂性あるタンニンとキリッと立ちのぼるサンジョヴェーゼらしい酸もあり、全体を通して、意図的にパズルのピースを作成し当てはめたかのような、ある種テクニカルの要素が強い系譜のスタイルになっています。表現は異なるものの、指向性としては以前のカザマッタにも共通するものがあるので、こういった技術で造られる系統のワインは、すぐに飲まずに逆に数年放置した方がより良い結果が得られると思います(待つだけの価値があるかどうかは謎)。現に、今飲むのであれば肩の力が解れて落ち着く3日目の方がより良い表情を生み出していたので、ポテンシャルを信じて放置するか、逆に深く考えずに割り切って飲むか、いずれによせ、あまり大きな期待は抱かない方が無難だと感じます。
(2012/11)