- Good Quality -
マコネの一般的なイメージとは異なるスタイルで、果実の甘味、しかもシトラス系というよりはトロピカル系の果実味が感じられ、生っぽい樽の風味と相まってどこかちぐはくな印象を受けます。ミネラル感は控えめで、ややポテッとした表情になっており、所謂リケール的なある種の野暮ったさや田舎っぽさが仄かに感じられます。
抜栓日の印象は正直あまりよくありませんでしたが、翌日に持ち越すと表情が変化するとともに訴求力がグッと上がり、全体としての落ち着き感や各要素の融合感などが向上することで、思った以上の力量を感じ取ることが出来ます。その後はなだらかに落ちていき、全体的にやや体型が柔らかい気質が印象として残りますが(マコネらしいキリッとした締まりがあまりない)、それでもシャルドネ的な指向性や魅力はそれなりに込められているので、マコネらしさを気にしなければ、それほど大きな問題にはならないのかもしれません。
(2012/10)