- Good Quality -
非常に高い評価を得るバルベーラ・ダスティですが、現代の時流に即した良質さ、クオリティを指し示す内容になっています。バルベーラといえばアルバよりもアスティといった傾向にありますが、アスティらしい奇麗さや素直さが根底にあり、その良質さは素直に伝わってきます。酸が決め手となる同品種において、相対的に糖度の高さが印象的で、程よいバランスの中でも明確な甘味が感じられ、酸との対比が興味深いスタイルとなっています。
ある種万人受けする明確な指向性を持っているので、イタリアワインに普段慣れ親しんでいない人でも比較的許容しやすい世界観を持っていると言えるかもしれません。14%という高アルコールも特にマイナス要因にはならず、適度な飲みやすさの中にある体躯感を披露してくれているので、間口は思いのほか広い印象があります。多少の画一感はありますが、それでもクオリティは十分で、価格もいたって手頃な範疇にあるので、より多くの人に体験して欲しいバルベーラ・ダスティだと言えそうです。(2012/09)