- Good Quality -
自らが立ち上げた「メゾン・ニコラ・ポテル」を離れ、新たに設立したのがこの「メゾン・サン・ニコラ」になります。
全体的に薄くワイドな体躯で、相対的に果実味はかなり控えめ、そして酸や収斂さを伴っている点など、どちらかというと伝統的な指向性をより感じるスタイルになっています。とはいえ、果実の優しさやクリーン感は現代風なので、古くさいような印象はそれほどありません(そういう意味ではハイブリッド的かも?)。
あまり多くを主張するタイプではないので、抜栓日の印象は正直パッとしませんでしたが、3日ほど経過させてボトルの底の方になると、思いがけず優しく甘い果実味がフワッと広がってくれたので、相対的なバランスの問題を内包しているだけで実際はそう悪い内容ではないのかもしれません。決して単体で飲んで評価出来るような内容ではありませんが、あくまでも食事とともに楽しむ(完全な補完関係を構築する)ということであれば、その役割は十分果たしてくれると思います。
(2012/04)