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一般市場向けのワインではなく、限定的なポジションに位置するワインなので、現在のところトルブレックのWebサイトにも情報が掲載されていませんが、樹齢が100年を超えるという古木も含まれ、2008年はグルナッシュ44%、ムールヴェードル34%、シラーズ12%というブレンド比率で造られます。
果実爆弾的なスタイルは健在で、どこかジュヴナイルズを彷彿とさせるような果実の存在感があります。プルーンを感じる過熟果実の甘味が非常に印象的ですが、体躯を感じるような立体感はなく、解像力も控えめで、サラリとした軽快な立ち振る舞いとの対比が軽妙な傾向にあります。
スタイルや魅力は明快なものの、どのような場面でも満遍なく力を発揮するといったタイプではなく、ピーク自体もやや抜栓日よりな印象だったりしますが、それでも「手軽に楽しめるトルブレック(それでいてトルブレックのスタイルが明確に理解出来る)」という利点があるので、うまく料理と合わせてその魅力を存分に享受してもらいたいところです。
(2012/04)