- Good Quality -
ジェラール・ゴビーのワインは、化学物質をいっさい使用しない完全なビオディナミで造られます。ゴビーといえば「ムンタダ」が有名ですが、この「レ・カルシネール」は最もお手軽なレンジに位置するワインとなっています。
抜栓日はやや還元気味で、あまり表情に力がなくあやふやな世界観となっていましたが、とりあえず翌日以降に持ち越すことで一定の力を取り戻してくれる傾向にありました。各要素の充実感は十分で、決して重くなることなく梅っぽい旨味や柑橘系の酸を纏っていますが、どこか体躯そのものが軟質で多少儚げなのが気になります。もしかするとハズレボトルだったのかもしれませんが、全体像としいては特に悪いものでもなかったので、今回の1本だけですべてを判断するのは避けた方がいいのかもしれません。
(2012/03)