- Very Good Quality -
1983年に誕生したペルカルロは、6つの畑から特別選別されたサンジョヴェーゼ100%で造られます。年々評価が高まるペルカルロですが、輪をかけて非常に高い評価を受ける2006年のペルカルロは「タンニンの年」と言えるかもしれません。
抜栓日であっても、全体的なスタイルは綺麗でそつなく纏まりを見せてくれますが、微細かつ緻密なタンニンが非常に豊富で、相対的に他の要素よりも多くのエネルギーを誇っています。少し落ち着かせるために、抜栓後1〜2日置きたいところではありますが、それでも決して向き合うのに苦労するほどではないので、普段からボルドーのグランヴァンといったタンニン豊富なワインを飲み慣れている人であれば、特に違和感なく飲み進めることが出来ると思います。
レンテンナーノのサンジョヴェーゼらしい綺麗な表層とシンプルに研ぎすまされた質感はそのままに、豊富なタンニンとやや枯れた色調のハーブ風味、そしてその内にある熟した果実の魅力など、明確な構成力をつぶさに実感することが出来ますが、内包する指向性としては従来のペルカルロ像とは少し異なる印象でもあり、やや2005年のリコルマが脳裏を過る瞬間があったりもします。それでも、2006年という優れたヴィンテージの恩恵をしっかり受けているのは確かで、従来よりもさらに長熟系の要素が色濃いということもあり、今飲むためだけでなく、より長期的な将来性を加味した上でもお薦め出来そうです。
(2011/12)