- Very Good Quality -
同じトレッビアーノを使用したワインであっても、下のレンジのアイテムとマリナ・ツヴェティッチでは根本的に別次元といえる程の違いがあるので、デイリー感覚で飲める通常のトレッビアーノ・ダブルッツォの延長線上…、といった考えは事前に持たない方が良いと思います。
色調は濃く、その凝縮感はかなりのレベルで、スッキリとした纏まり感あるタイトなレンジに、適度な解像力を持つ複雑な表情が込められています。抜栓日はやや求心力やバランスに欠け、フレッシュ且つピュアな果実はと対照的に、雨ざらしで使い古したかのような木材系の香りがやや気になる傾向にありましたが、翌日に持ち越すことで不要な香りは消え、しっかりとピントの合った見事な表情と、一層の凝縮感と複雑さを兼ね備えた姿へと一気に変貌を遂げてくれたので、短期間で判断せずに焦らずじっくり向き合って欲しい所です。概ね「極辛口の貴腐ワイン」といって差し支えない程のエネルギー感を誇っているので、どちらかというと「美味しいワイン」というよりも「ポテンシャルのあるワイン」を求める人に飲んでもらいたい所です。
ちなみに、今回の2007年はルカ・マローニによる評価としては2006年に次いで過去2番目に高い評価となっています。
(2011/07)