- Good Quality -
多くの人が想い描くであろう「キャンティらしさ」をしっかり継承しつつ、それでいて現代基準の果実感や凝縮感を加味したかのようなスタイルになっています。
キュートさや野苺風味漂う溌剌としたキャンティらしさが感じられ、この価格帯におけるキャンティ像そのものといった基本姿勢が明確に貫かれていますが、実際の中身に関しては思いのほか濃く、タンニンよる渋みや収斂性もしっかり感じられるので、このあたりとどう向き合うかがひとつのポイントになるかもしれません(アルコール自体は12.5%と低め)。単体で飲むとややガッカリすることもあるかもしれませんが、あくまでも食中酒としてのスタンスを前提としてサーブすると、日常の食卓を彩るという意味においてはしっかりとその役割を果たしてくれるので、価格的な側面からみても必要にして十分な内容だと言えそうです。
(2011/03)