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赤のシャピトル同様、このメ・カドも抜栓日から素直に楽しめる状態となっています。コアの程よいミネラル感からくる硬質系の佇まいと、その周囲を取り巻く豊潤な資質がうまく相まって、まさに「現実的に今飲むワイン」としての魅力を遺憾なく発揮してくれます。
思いのほかしっかりとした果実由来の甘味を感じますが、レモン系の柑橘風味の存在や、核となる部分がぶれることなく確立されている点など、全体的には程よい堅牢さが感じられます。立ち位置を見据えた上での意思、そしてそれらを含むポテンシャル系の堅牢さなど、それらを包括的に感じながらの「飲んで美味しい姿」をストレートに享受することができます。造り手の質実な手腕は他のワイン同様つぶさに感じ取れるので、ヴァンサン・デュルイユ・ジャンティアルが好きな人であればより一層満足できそうな印象です。
抜栓日から魅力が存分に発揮されることもあり、翌日になると多少柔らかい資質が拡大する傾向にはありますが、それでも決してバランスが崩れることはないので、日常の食卓でも、人が集まった時のもてなしとしてでも、いずれも明確な魅力を花開かせてくれそうです。
(2011/01)