- Good Quality -
セパージュはテンプラニーリョ52%、カベルネ・ソーヴィニヨンが33%、メルローが15%。300リットルのオーク・カスクで7ヶ月熟成されます。
抜栓直後から強く感じるのがその「カベルネ風味の強さ」。セパージュ比率以上にカベルネ・ソーヴィニヨンらしい表情が色濃く現れ、未熟で固く青い野菜や豆類を彷彿とするような風味や、渋く苦いタンニンが全体を支配する傾向にあります。この渋く固いコアが基調となっていることもあってか、どことなく「1k〜2kレンジのオフヴィンテージのボルドーワイン」といった印象があったりもします。
当初は開けるのがかなり早かったのでは…という思いもありましたが、予想に反し、翌日に持ち越すとがらっと表情が変わって、思いがけず良質な方向性を示唆してくれます。青野菜風味や固いタンニンが一気にとき解れるとともに、土着的な佇まいがしっかり感じられるようになり、異なる資質を持つ別ワインかのようにしっかり昇華してくれます。全体的なエネルギー量はやや控えめではありますが、表層から伺える以上の素性は兼ね備えていそうなので、カベルネの未熟感(もしかするとヴィンテージのスタイル?)さえ苦にならなければ、全体的には概ね良好な傾向にあるかもしれません。
(2010/12)