- Good Quality -
久しぶりとなるコノスルのカベルネですが、この数年で向上した醸造技術の恩恵がハッキリとわかる進化具合で、ワインメーカーの名前がラベルに刻印されているということも、どこか納得できる印象だったりします。
思った以上に葡萄に凝縮した身の詰まり感があり、プラム的な濃さを感じるものの、より梅よりのキリッとした雰囲気でもあり、固く締まった体躯の質感や、アタック重視でフィニッシュはややさっぱりとした虚無感系であることなど、濃さはあっても決してダレや疲れを感じるようなことはありません。芯に仄かにカベルネらしさも漂いますが、その周囲にたっぷりと果実が多い被さっているので、多くの人に素直に楽しんでもらえそうなしっかりとした方向性を感じます。
全体的にはややカベルネらしくない表情とも言えますが(少しシラーっぽい?)、雰囲気的に「ばっさりと割り切って造ったカジュアル版ウッドカッターズ」といった様相でもあるので、非常に手頃な価格帯であることを考えると、内容的には必要にして十分な満足感が得られると思います。
(2010/07)