- Good Quality -
土を感じる香りが優しく漂い、仄かに梅やキノコ系の旨味を感じるいたって質実な内容になっています。ある意味ACブルゴーニュらしくない佇まいでもあり、より上の領域の雰囲気を持っていることなどからして、素直に「地に足の着いた良質な造り」を感じます。
抜栓日の印象は非常に良く、村名の背中が見える程の世界観が広がりますが、翌日に持ち越すとやや酸が際立ち、納屋や漬物系の風味も多少増す傾向にあったので(といっても決してネガティブではない)、もしかするとヴィンテージの限界というものがそれなりに影響しているのかもしれません。
スタイルとしては「美味しいワイン」というよりも「良質なワイン」といった傾向にあるので、本質的にブルゴーニュワインが好きな人の方がより高い満足感が得られそうです。もし3千円以下で買えるようであれば納得のコストパフォーマンスだと言えるので、アルローという造り手に対する導入としてはベストに近い選択肢になりそうです。
(2010/06)