- Good Quality -
ACブルゴーニュではありますが、優良なヴィンテージで適度な熟成期間を経ていることもあってか、抜栓直後から存分に楽しめる内容になっています。
クッキリとした豊富な酸を保有していますが、決して鋭すぎるようなことはなく、果実の充実感がそのまま体躯の充実感へと繋がっていることや、淡いグリーンがかかった色調そのままに緑系表皮の柑橘風味を仄かに感じることなど、全体を通して適度な調和のもとに安定集結しているのでその良質さが具に伝わってきます。
思った以上に充実感のあるブルゴーニュ・ブランですが、それでもしっかりした味付けの食事と共に味わうと表情がマスキングされてしまう傾向にあるので、マリアージュを考える場合はワインの中にある繊細さを活かす方向の方が良い結果が得られるかもしれません(ともかく単体で飲めばその良さはしっかりと伝わる)。ピノ・ブランで造られているということもあり、一般的なシャルドネとはまたひと味違った表情になっていますが、その品のある落ち着いた風情が適度な心地良さを運んでくれるので、もし手頃な価格帯で購入できるようであれば試す価値は大いにありそうです。
(2010/05)