- Good Quality -
シャトー・デギュイユのセカンドラベルがこの「セニョール・デギュイユ」。しっかりした世の評価があり、価格帯を考えるとなかなかお薦め度の高いワインだと言えそうです。
セパージュはメルロー80%、カベルネ・フラン20%。メルローの比率が高いこともあり、抜栓直後から具に伝わる「口当たりの良さ」が非常に印象的です(といってもカベルネ系の風味もしっかり存在する)。2006年らしい体躯サイズを考慮した仕上がりと手綱捌きがポジティブな効果を生み出していることもあり、こぢんまりとしつつも程よく世界観構築が成されています。質実さや実直さはあまり感じられませんが、それでもこの口当たりの良い表情は多くの人に理解できるポイントだと思うので、より万人受けしそうな要素をうまく組み込んだ「ナイペルグ伯爵スタイル(ドゥルノンクールスタイル)」は大きなメリットになりそうです。
抜栓日は適度なバランス状態にありますが、抜栓から3日程度経過すると、当初はアクセントになっていたほろ苦い要素がかなり際立つようになり、明確な苦みとなってやや飲み難い指向へと変化したので、今飲むのであれば抜栓日〜翌日程度の内に飲みきってしまう方が良い結果が得られるかもしれません。
(2010/02)