- Good Quality -
ハートマークのラベルでお馴染みとなっている「カロン・セギュール」のセカンドラベルがこの「マルキ・ド・カロン」です。
ファーストのカロン・セギュールに対しては「非常に時間がかかる(ゴリゴリのタンニン系)」といったイメージを持っていましたが、早く飲むという世界的な流れを受けたスタイルの変化なのか、それともセカンド故のスタイルなのか、詳細はよくわかりませんが、とにかく今飲んでなんら問題ない近づきやすさと分かりやすい端的な表情を持っています。
カベルネらしいハーブ系風味に多少未熟感があり(だが優しく柔らかい)、解像度もやや低めで兼ね備えたポテンシャルもセカンド相応といったものとなっていますが、そういったことがどうでもよくなるほど「味覚で感じるごく普通の美味しさ」を兼ね備えているのが印象的です。多くの人が望むであろう樽風味や、果実、酸、タンニンといった各要素、そのどれをとっても皆が満足してくれそうな落としどころをうまく捉えている傾向にあります。
自分がこれまで持っていたカロン・セギュールに対するイメージとはかなり異なりますが、こういった分かりやすい形による訴求はなにかと得られる効果も多いと思うので(セカンドとしての役割を考えると)、個人的にはポジティブに受け取りたいところです。さすがに3千円を大きく超えると厳しい印象ではありますが、2千円台で購入できるようであれば十分満足できる内容だと言えるので、カロン系のワインを手早く手頃に楽しみたい場合にはちょうど良さそうです(ラベルのどこかにハートマークを入れれば爆発的に売れそうなイメージも…)。
(2009/09)