- Good Quality -
ジョセフの息子「ジャン・フィリップ・ジャネックス」が手掛けるワインで、以前は「シャトー・ムートン」という名称でしたが(1級シャトーのロスチャイルド家とは関係なし)、2004年からは「シャトー・クロワ・ムートン」に改名されています。
セパージュはメルロー70%、カベルネ・フラン25%、プティ・ヴェルド5% 。樽がしっかり効いており、チョコ、胡椒、相応の果実など、バランスよく構成された明快な表情が印象的で、現代的な醸造基準でしっかり仕立てられています。構成の良さに反して中身が軽めというか、厚みのない軽快な佇まいだったりしますが、「日々飲んで楽しむためのワイン」という基本スタンスが貫徹されていることもあり、表層的に感じられる構成要素以上に楽しむことが出来ます。このあたりは「さすが若き醸造家ジャン・フィリップ」といったところかもしれません。
純粋な点数評価としてはあまり多くを期待できない印象ではありますが、このワインに関してはそういった判断基準があまり意味をなさいようにも感じるので、ここは素直に「日々の食卓で楽しんで飲めるボルドーワイン」としてその存在を存分に楽しんで欲しいところです(時間経過や温度変化にも強いので扱いやすい)。
(2009/08)