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パリにあるワインバー「Juveniles」のオーナーであるティム・ジョンストンに提案され、彼のためにグルナッシュ、マタロ(ムールヴェードル)、シラーズをブレンドしたワインを造り始めます。
昔のジュヴナイルを彷彿とさせるような、強烈な凝縮感とインパクトを持った果実味が印象的で、完熟濃厚プルーンのような紫系の果実味が直球勝負で伝わります。決して果実の力と高アルコールだけで勝負するようなスタイルではなく、全体像を考えてバランスよく各要素を配置している傾向にあり、しっかり感じるスパイシーな風味や酸、そしてそれらがダレなくスッキリ纏まってくれるので、各要素の力量に見合った解像感がよりよく伝わってきます。
やや酸がクリーンすぎることや、あくまでも人の手による「技術の進化」を感じる構成など、多少気になる部分もあるので全てに関して手放しで喜べる状態ではありませんが、それでもジュヴナイルズ(トルブレック)らしい「爆発的果実力」を基調としながら、その美点をより活かせるような変容内容が具に見て取れるので、この足取りに関しては素直に喜び、そしてその魅力を直に享受したいところです(もう少し価格が抑えられればなお良し)。
(2009/08)