- Good Quality -
バルベーラらしい酸が程よいアクセントになっていますが、全体像としては果実そのものや構造面に力点が置かれた、ある意味チェレットらしい現代指向ワインといった系譜にあります。なので、イタリアワインが好きな人たちだけでなく、より幅広い人たちに楽しんでもらえそうな印象を受けます。
安定感ある酒質とヴィンテージの恩恵をしっかり享受しているので、今飲んでも十分楽しむことが出来ます。個性や際立つ美点をを表現したような「これぞバルベーラ!」といったタイプではないので、どちらかというと日々の食卓で楽しむような「日常」としての役割が大きくなると思いますが、それにしてはやや高価な価格帯にあるので、このあたりをどう捉えるかがひとつのキーポイントになりそうです。
現代的な造りの良さに重点を置き、皆でグラス1杯ずつ嗜むという方向性であれば、現状の価格帯でも概ね納得出来るだけの満足感が得られそうな雰囲気もあります。根本的には真摯に向き合って対話するような姿勢は必要なさそうなので(時間経過による変化具合も若い割に控えめ)、ニューワールド系のようなスタンスで気軽に楽しむのが無難なところかも!?
(2009/03)