- Very Good Quality -
偉大な白ワインを造ることで有名な「フランチェスコ・ヨスコ・グラヴネル」の「ブレッグ」です。
2001年のブレッグは、ソーヴィニヨン・ブラン38%、ピノ・グリージョ28%、シャルドネ26%、リースリング8%というセパージュ比率になっています。栽培時には化学肥料は一切使用せず、収穫は手摘み。発酵には地中に埋めたアンフォラを使用し、自然酵母のみで温度管理も行われません。7ヶ月後にアンフォラから70hlの大樽に移し替え、34ヶ月間の熟成の後、濾過せず上澄みのみが瓶詰めされます。
2000年と2001年のリボッラは色調がやや薄めで、どちらかというと黄色系の傾向にありましたが、このブレッグはまさに「琥珀色」。キラキラとした美しい輝きが見られますが、白ワインとは思えない茶褐色系になっているので、予備知識なしで見た場合は「薄めの紅茶!?」と思ってしまうかもしれません。
リボッラと同じように、ブレッグもこの2001年から造りが変化していますが、清流を感じる風情やクリアな質感など、リボッラと同じような洗練系にシフトしてはいるものの、それでもコアには「これぞブレッグ!」とでも言うべき強烈なエネルギーと個性を内包しているので、まさに新旧スタイルの良いとこどりといった「正当な進化」が伝わってきます。
可能であれば、グラスはやはりモンラッシェ用の「416/97」に近い形状のものを用意して欲しいところです。このスタイルであれば、以前のように一般的なシャルドネグラスで十分ポテンシャルを引き出せると思ったのですが、実際にはリボッラ以上に大振りなグラスにマッチする傾向にあったので、このワインを飲むために購入するということであっても、それ相応の価値は十分得られると思います。
高い個性と品質が感じられ、そして旨い。ただし、それでも一般的には「美味しいワイン」と認識されるような類いのものではないので、あくまでもグラヴネルのワインに対して前向きな姿勢で挑める人でなければ、その本質は享受できないのかもしれません(評価や判断が難しい)。
(2009/01)