- Good Quality -
セパージュはモナストレルが65%、残りがテンプラニーリョとカベルネ・ソーヴィニヨン。モナストレルの樹齢は35年と高く、熟成もフレンチオークとアメリカンオークで6ヶ月行われるなど、思った以上に地に足が着いた感があり、ラベルの印象通りいたって現代的な造りとなっています。
やや揮発系の香りが感じられ、同時にコッテリ系のクリームケーキを彷彿とさせる彩度の高い風味がガツンと伝わります。抜栓直後は特にこの風味が色濃く反映され、いかにも「アメリカンオーク使用」といった様相を呈していますが、時間の経過によって自然に熟れていくので、もし気になるようであれば数日待つことをお勧めします。
土着系の個性を基調としながらも、現代的な洗練さをうまく導入した構成力が持ち味で、味はしっかり乗っているものの、柔らかく飲みやすい質感に仕上がっているので、このクラスに応じた適度な距離感となっています。スタイルとしてはかなり分かりやすいタイプではありますが、それでもなぜかあざとさは感じず、むしろしっかり纏めてきた印象すら受けるので、日々の食卓を飾るワインとしては十分評価できる内容になっていると言えます。
(2008/09)