- Good Quality -
クオリティの高いバローロを生み出すことで有名なアルド・コンテルノのバルベーラ・ダルバです。このワインに使われるバルベーラは、モンフォルテ・ダルバのブッシア・ソプラーナにある「コンカ・トレ・ピーレ」という区画のものが使用され、4haの畑から年間約2万本が生産されています。
猛暑だった2003年の作柄を感じさせる熟度ある果実風味が印象的で、思いのほかしっかりと付けられた樽風味、バルベーラらしい酸味、これら3つの要素が明確にそれぞれの立ち位置を確保しています。抜栓直後はややバラバラですが、30分~1時間程度で表情がまとまり始め、翌日、そして3日目になる頃には、明確な表情と一体感によってその本質と美点がしっかり具現化されます。
かなり興味深く不思議な味で、平均化が進む昨今においては群を抜いた個性だと言えます。バルサミコ・ビアンコ、梅紫蘇汁、アボカドなどを感じる、独特の「甘酸っぱさ」があり、どこをどうとっても一般向けだとは言えません。しかし、飲み手を選ぶという性質が強い反面、その美点を享受できる人にとってはかなり評価できる内容だといえるので(特に3日目の表情は秀逸)、このヴィンテージの特徴、そしてバルベーラという葡萄の性質、これらの要素を理解している人には、是非飲んでみて欲しいところです。
(2008/05)