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あまり見かけない「マコンの赤」ですが、産地が隣だからか、それともセパージュ的な影響か、どことなく良質なボジョレーを感じさせる世界観となっています。
キュートな赤系果実やキャンディー的な可愛らしさが広がり、フレッシュさや溌剌とした心地よさが全体に染み渡る、至って良質な素性が感じられる非常に真面目で良質な造りが好印象です。初春のような清々しさや、たおやかで決して生き急がないゆとりある立ち振る舞いが心地よく、素直に体を預けたくなります。
純粋な点数評価としては現実的な範囲に収まりそうですが、そういった表面的な尺度では測れない良さがあり、ホッと一息ついて腰を下ろせるような、ある種の心の拠り所となりそうな世界観に浸れるか否かで、このワインに対する評価が分かれるかもしれません。唯一にして最大の問題は「手頃とは言えない価格」で、中身を考えると決して高すぎるというわけではありませんが、この世界観をより多くの人に体験して欲しいと思うが故に、もう少し日常的な価格帯だと非常に有り難いと感じます。
(2008/03)