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コストパフォーマンスに優れる良質なバルバレスコを造るとして評価の高いプロドゥットーリ・デル・バルバレスコです。猛暑だった2003年はリゼルヴァとなるクリュ・バルバレスコが生産されていないようで、ノーマルバルバレスコは1万7千ケース、20万4千本の生産量となっています。
バランスの良さが印象的だった2001年とはまったく異なる指向性で、どちらかと言うと「バルバレスコ(ネッビオーロ)らしくないスタイル」と言えるものの、かなり気さくで距離感の近い「キュートな果実の甘味」が魅力的なので、ある意味「2001年以上にお薦め(より万人向け)」だと言えます。
バルバレスコを知らない人でも素直に楽しめるほどの魅力ある果実味が印象的ですが、猛暑を感じさせるような過熟感やダレはまったくなく、それでいてネッビオーロらしい骨格の堅牢さがコアに構築されているので、今すぐ飲んで遺憾なく楽しめるだけでなく、ある程度寝かせても質実な表情を構築してくれそうな雰囲気を持っています。とはいえ、今飲んでなんの不満もない程の「満足感&飲み頃感」があるので、無理してまで寝かせておく必要はないと思います。
兼ね備えた要素は概ねクラス相応ですが、従来よりも魅力に富み、より懐の広さと堅牢感が増している印象もあるので、「甘くて美味しいバルバレスコ」というスタイルに対して疑問を持つ人であっても、1度は試してみる価値があると思います。
(2007/12)