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カレラの中ではハイエンドに位置するシャルドネです。この2005年はカレラの30周年記念ヴィンテージとなり、ラベルには「Thirtieth Anniversary Vintage」の刻印が入っています。この記念すべきヴィンテージはパーカーの評価も非常に高く、過去最高の出来と言われているので、単なる記念碑的存在では終わらない存在になっています。
マウント・ハーラン(シャルドネ)の広さは10.4エーカーで、植樹は1984年(6.1エーカー)と1998年(4.3エーカー)に行われています。1987年~2005年までの19年間の平均収穫量は2.06トン/エーカー(30.9hl/ha)で、2005年ヴィンテージはフルボトル換算で442ケースが生産されています。
まさに「カレラのワイン」といった立ち振る舞いが印象的で、トロみのある液体に高い凝縮度が感じられ、若さからくる苦みが前面に出る傾向にあるものの、遅摘系極甘口ワインを彷彿とさせるような明確な果実の甘みが「外交的な美味しさ」へと導いてくれるので、わかりやすい美味しさと本質的なポテンシャルをカレラ流儀でうまくコントロールできているように感じます(7:3ぐらいの比率)。
14.5%と高アルコールですが、決して重たいワインではなく、甘さを感じると言ってもダレは皆無でキッチリ締まりのある体躯を構築してくれるので、まさに「いつ飲んでも美味しく、そして素直に楽しめるワイン」だと言えます。現地の価格と比べると、日本での価格はやや高い傾向にありますが、それでも「さすがはカレラ」と呼べる出来になっているのは確かなので、彼のワインが好みの人であれば高い満足度が得られると思います。
(2007/09)