- Good Quality -
バルサックのトップシャトー「シャトー・クリマンス」の近くに位置し、優れたヴィンテージのみ造られる超希少キュヴェ「レクストラヴァガン」で有名な「シャトー・ドワジー・デーヌ」です。
少し前に試飲した2002年のドワジー・デーヌ(500ml)と比較すると、さすがにソーテルヌのグレート・ヴィンテージと呼ばれる2001年なだけあって、香りが数段複雑で、表層の解像力や貴腐特有の酸に一層の力を感じます。ただし、思いのほか甘みは控えめで(半歩奥に位置しているものの、時間とともに前に出てくる)、一貫して凝縮度や緻密度にやや物足りなさを感じます。繊細さや伸びはあるものの、迫りくるような圧倒感があるようなスタイルではないので、熟成によってより良質に昇華してくれるとは思いますが、絶対的に評価できるようなポテンシャルを披露してくれるかどうかはやや謎、といった感じかもしれません。
良質で綺麗に纏まったソーテルヌを求める人にはちょうど良いアイテムだと言えますが、いかんせん2001年というヴィンテージ評価の影響や、パーカーによる高評価などが影響し、純粋なコストパフォーマンスとしてはやや分が悪い傾向にあるので、他のヴィンテージも含めて冷静に見極める必要があると思います。
(2007/03)