- Very Good Quality -
「一緒」という意味を持つワイン「リンシエメ」。エリオ・アルターレの主導により、主にバローロエリアの生産者が各々で最良の葡萄をブレンドして造ります。売り上げは若手醸造家の育成等にも当てられ、単なるプレミアムワインという位置にとどまらず、ピエモンテの伝統を守るという確固たる意志が込められています。
セパージュは、バルベーラ31%、ピノ・ネロ31%、ネッビオーロ31%、カベルネ7%。VDTなので基本的にはノン・ヴィンテージ扱いですが、ロットナンバーから2000年のワインだということがわかります。
ヴィンテージは違いますが、これまでの他のリンシエメと比較すると、ワインとしての世界観や構造構成力が感じられ、より質実な指向性が感じられます。とはいえ、痺れるような豊富なタンニンがベースになり、高い集中力と硬質感によるややタイトな威厳系スタイルなので、わかりやすい陽的なスタイルを求める人にはあまり向いていません。
厳しいタンニンがベースになっていますが(数日でかなり緩和)、決して暴れるようなことはなく、しっかり表情が伺いしれる距離感まで熟れているので、今でも十分楽しむことができます。そのエネルギー密度に反して、純粋な熟成的ポテンシャルは未知数だと言えますが、カ・ヴィオラの力量を感じ取れるワインなのは間違いないので、選択して失敗するようなことはないと思います。
(2007/02)