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1987年にワイナリーを設立した、まさにこれからが楽しみと言える「ジョヴァンニ・コリーノ」のスタンダードバローロです。
1999年らしい格調を感じるスタイルで、親近感はないものの、高いアルコールに支えられた質実な表情が印象的です。数年前だとかなり厳しい表情だったのではないか…、という気もしますが、適度な熟成によってアルコールの角がとれ、グラッパに感じられるようなまろやかな甘みも感じられるので、現段階ではそれほど厳めしい指向性は感じません。陽的な果実味がないのであまり万人向けではありませんが、まだこれから数年後あたりが全盛といったポテンシャルが感じられるので、スタンダードバローロという枠内では高いコストパフォーマンスを誇っていると言えます。
解像感はあくまでも村名レベルですが、決して背伸びせず、自らの持っている資質とヴィンテージの特徴をうまく捉えて昇華できているので、相対的な満足感は比較的高く(ひとつの指標になりそう)、古酒レベルまで熟成させてみても面白そうな印象を受けます。
(2007/01)