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造り手の「ロベルト・ヴォエルツィオ」は、1985年創設となる新世代の醸造家でもあります。クオリティ重視の少量生産故に「超高価」&「入手困難」という傾向にありますが、世の評価は非常に高く、一度は飲んでみたい造り手だと言えます。
2001年というヴィンテージの力を遺憾なく受けた出来であり、凝縮感&高次元の果実力を維持しながらも、ネッビオーロらしい酸と威厳ある風体が活かされた良質なポテンシャルを発揮してくれます。1999年のハイクオリティ・キャンティ・クラッシコがみせてくれたような硬質感や背筋の張りも感じられ、やや厳格な資質ながらも大いに楽しめる内容となっています。
さすがにまだタンニンが固く若々しい状態ではありますが、全体的なバランスが整っていることもあって十分楽しむ事ができます。ラ・モッラ的バローロの持つアイデンティティを根底に持ちながらも、ネッビオーロという品種の陽的な魅力をより明確に映し出しているだけに、ネッビオーロ未体験の人に対する訴求力も十分なものがあります。
ロベルト・ヴォエルツィオのメインアイテムとなる「クリュ・バローロ群」はさすがに希少&高価なのでなかなか手が出ませんが、一段手軽なラインに位置する「ランゲ ネッビオーロ」であれば、その血筋を享受しながらも数段抑えられた価格で手に入るので、より多様な場面において有用なアイテムになると思います。
(2006/12)