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1983年に日本企業のサントリーが買収したことで話題になったシャトー・ラグランジュのセカンドラベル「レ・フィエフ・ド・ラグランジュ」です。
全体的に「人」の力が効果的に作用しているように感じます。若々しく青っぽいハーブ風味も感じられますが、2003年らしい甘みが印象的で、付随する樽要素もバニラ的というよりは牛乳的な資質があり、すぐに楽しめるよう方向性を存分に活かよう効果的に仕立てられています。まさに「今飲んで美味しいワイン」だと言えます。
各要素は豊満ながらややのっぺりした表情で、コアにあるポテンシャルに関しても特筆すべき部分はありません。しかし、そういった部分をふまえ、己の身の丈を理解した上で構築されているような節があり、「2003年ヴィンテージのボルドーワインを手っ取り早く楽しみたい」というニーズにピッタリ合うような明確さが感じられます。
(2006/08)