- Good Quality -
1本の葡萄の樹に2房しか残さず栽培し、発酵はステンレスタンク、熟成はアリエ産の新樽で4ヶ月行われます。ファルネーゼの造るモンテプルチアーノ・ダブルッツォはコストパフォーマンスの高さで有名ですが、「カサーレ・ヴェッキオ」はスタンダードクラスよりもクオリティ面を重視したスタイルだと言えます。
一般的なモンテプルチアーノ・ダブルッツォといえば、フレッシュさや身軽な果実のキュートさが印象的となっていますが、このカサーレ・ヴェッキオはクオリティをより追求しているだけあって、コアの構造力に適度な堅牢感があり、結果としてそれ相応の表情を垣間見せてくれます。
が、しかし。栽培時に2房/樹しか残さないことが影響してか、果実が異様な程に過熟した傾向にあり(抜栓日は酒精強化系の風味アリ)、そつなく纏まった骨格に対してかなりアンバランスなのが気になります。翌日以降に持ち越すことで違和感あるダレが軽減され、キュートなキャンディ風味へと道筋がたてられますが、どうも根本的に「本当にこのスタイルでいいのか!?」という疑問が頭をよぎるので、もしかしたら時流による一過性の傾向と言えるのかも…!?
(2006/07)