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2003年らしく熟した果実の甘みがたっぷり詰められているのが印象的です。しかし、現状では収斂性が見られ、やや厳格な表情が見え隠れするので、たっぷりの果実味を楽しみたい場合はフレッシュな内に飲みきった方が無難かもしれません。
基本的には幅広い層にお薦めできるタイプのブルゴーニュですが、線は細いものの表層が思いのほか精緻で、果実味の裏にもある程度の骨格が感じられるので、実際にはヴィエイユ・ヴィーニュとしてのポテンシャルをしっかり堅持しているのかもしれません。1~2年寝かすとガラッと表情が変化しそうな気配も感じられるので(果実の力が維持されている範囲内で収斂性が緩和した場合)、暫く待ってみても面白いと思います。
近年のユーロ高や価格高騰の流れを考えると、千円台を維持できているいうのは評価できる点であり、日々飲むワインとしてのコストパフォーマンスは高いと思います。
(2006/06)