- Recommended -
より手軽にカレラスタイルを楽しめるようにと、価格を抑えたワインとして「エル・ニーニョ」が生みだされました。
エル・ニーニョは、セントラル・コーストを中心とした各地のブレンドワインで(セパージュはシャルドネ)、2001年ヴィンテージは2,863ケースが造られています。
手軽なラインのワインとは思えない程のコッテリしたボディが特徴的で、ナッティな樽風味に満たされた豊満な体躯に圧倒されます。とはいえ、コアにはカリフォルニアらしい過熟果実(マンゴー的なトロピカル風味もややあり)やそつのない酸など、バランスが崩れないようその他の要素もしっかり詰まっているので、全体としては程よい安定感があります。
カレラらしいスタイルはどことなく感じられるものの、精緻さを楽しむようなスタイルではなく、あくまでも「大味で柔らかさ溢れる外向的魅力をカレラ流にアレンジした」といった指向性なので、ある意味「エル・ニーニョ」という言葉の語感に見合ったスタイルと言えるかもしれません。
やや好みがわかれそうなスタイルですが、コストパフォーマンスは高いと言えるので、「手軽なカレラスタイル」という意味においては十分成功していると思います。
(2006/06)