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バジリカータの優良生産者「ダンジェロ」のフラッグシップと言われるのがこの「カンネート」です。樹齢40年以上のアリアニコをバリックで18〜24ヶ月熟成し、その後8ヶ月の瓶熟を経て出荷されます。
2000年ヴィンテージといえば漫画「神の雫(4)」でイタリアワインの2,000円台代表として選ばれているだけに市場の注目度も高く、ダンジェロの知名度を一気に押し上げる要因になったとも言えます。
ダンジェロのワインを飲むのはかなり久しぶりでしたが、個人的にはかなりお薦めの造り手なので安心して飲むことができました。アリアニコらしいスパイシーで豊かな果実力を明確に打ち出しながらも、より現代的嗜好にマッチするよう「洗練させた進化」が垣間みれるあたり、さすが名のある造り手といった感じがします。
昔飲んだ「ヴィーニャ・カゼッレ」と比較すると、口当たりがよくなったかわりに強烈な個性やパワーが少しおとなしくなった印象で(一瞬メルローあたりがブレンドされてるのかと思ったりも…)、特に抜栓日においては構造の軽薄感がやや気になります。しかし、翌日になると一転、心地よく整い「カンネートとしてのポジション」を構築するまでにうまく昇華してくれたので、全体を通してみると総じて良好な印象となりました。
フラッグシップという言葉の響きの印象からくる圧倒感はありませんが、アリアニコが放つ世界観の認知を一般化するにはちょうど良いスタンスを持ったアイテムなので、アリアニコ未体験の人にはぜひお薦めしたい1本です。
(2006/04)