- Good Quality -
セパージュはタナット(タナ)80%、カベルネ・ソーヴィニヨン20%となっています。手摘みによる収穫後に完全除梗され、5週間の発酵の後に新樽20%、1年樽80%で熟成されます。
程よい凝縮感と果実味のボリュームが外向的な要素となっていますが、決して今風の派手なワインではなく、アラン・ブリュモンらしいエネルギーがギュッと込められた質実さを感じるスタイルとなっています。
体躯やスケール感などは2000年ヴィンテージと同様にあくまでも「それなり」なのですが、全体、各要素、各粒子と順に見つめていっても、ある種の「力」がフラクタル的に伝わるので妙に納得してしまいます。若いのでやや収斂性もあり、バランスもまだ安定しているわけではないので、味だけを見た場合は気になる点の方が多いかもしれませんが(それでも抜栓日に飲みきってしまえば満足度は高いかも!?)、込められたエネルギーを享受できるよう一歩踏み出すことができれば、モンテュス(アラン・ブリュモン)としての意思を理解できるだけの情報は引き出せると思います。
2000年ヴィンテージと比較して、価格がやや上昇傾向にあるのが気になりますが、それでもなおコストパフォーマンスに優れた良品であることには間違いないと思います。
(2006/04)