優れた現代バローロの造り手として著名な「ルチアーノ・サンドローネ」が造るバルベーラ・ダルバですが、「ここまでひどいボトルが世の中に存在するのか!?」と絶句してしまう程の超重度のブショネでした。
葡萄に力と厚みがあり、2週間以上放置してもコアのぶれがない強靭な体躯を見せてくれましたが、それでも「ほとんどの要素が判断不能」な状態で、グラスに鼻を近づけただけで不快になってしまう程の異臭が漂います。無理矢理口にしたとしても、フィニッシュにかけて更なる異臭が猛烈に広がり、とても「飲食物」として認められない程の悪状態でした。
エリオ・アルターレによる「コルク訴訟」も記憶に新しく、日々研究と論争が続けられるクロージャー問題ですが、実際には天然コルクに限らずスクリューキャップでもTCA汚染の可能性があるようなので、問題の早期解決は難しく、その道のりはかなり険しそうです。一刻も早く、安心してワインが楽しめるようになって欲しいところですが…。
(2006/04)