- Good Quality -
ミルズ・ヴィンヤードの広さは14.4エーカーで、ピノ・ノワールの植樹は他のクリュよりやや新しく1984年となっています。1987年~2001年までの15年間の平均収穫量は1.33トン/エーカー(20hl/ha)と低収量で、2001年ヴィンテージはフルボトル換算で1,096ケースが生産されています。
複雑性はさほどありませんが、一般的なカリフォルニアのイメージとは異なった指向性があり、陽気さよりもそつなく纏まった落ち着き感が印象的です。僅かにオーストラリア的な梅ジャム風味も感じられますが、スタイルとしては新世界系とブルゴーニュ系の中間に位置しているようで、両者の良いところをうまく折衷したかのような印象を受けます。
素直に美味しく楽しめる気軽さがありますが、現時点ではやや収斂性が強い傾向にあり、アタックの魅惑に反して苦々しい風味がフィニッシュにかけて広がるのが気になります。
(2006/03)