- Good Quality -
ポイヤックに地位する第五級格付けの「シャトー・グラン・ピュイ・ラコスト」、そのセカンドラベルとなるのがこの「ラコスト・ボリー」です。
しっかりした苦みが上層に位置し、そこを打ち抜けると、角が丸く緩めで頼りのない体躯だけが佇んでいます。バランスが悪い印象もありますが、それ以前に葡萄力のなさが圧倒的に気になります。
抜栓日の印象はあまり良くありませんでしたが、驚いたことに、翌日になると各要素の求心力が向上し、キュッとした軽快な酸味が活きた小気味良い表情にうまく昇華していました。葡萄力があまりないのでこぢんまりとした印象ではありますが、一体感が増すことでかなり良質な印象を受けるので、このあたりは「さすがグラン・ピュイ・ラコストを復興させたグザヴィエ・ボリー」といったところでしょうか。
(2006/02)