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2003年ヴィンテージのポッジョ・アッラ・バディオラは、サンジョヴェーゼ75%、メルロー25%という比率でブレンドされ、25万本が生産されています。
猛暑だった2003年らしいスタイルで、過熟的な濃縮した果実味が印象的ですが、他の2003年ワインと同様に体躯の力がやや不足し、僅かな緩みが少しに気になる傾向にあります。しかし、弱点と見られる体躯の儚さをうまくフォローする形で仕立てられ、果実の濃縮感が突出することなくバランスよく配置されているので、最終的にはかなり飲みやすく「マッツェイらしさ」をしっかり堪能することができます。翌日に持ち越すとややジャミーな風味が目立ちますが、補完するビター風味との相性が良いので破綻することはありませんでした。
得点的な側面を考えるとあまり期待はできず、過去の優良ヴィンテージと比較するとやや劣る印象もありますが、それでも「うまく持ちこたえた」印象があり、相対的には比較的高い満足感を得ることができます。価格帯を大きく超えるような世界観はありませんが、それでも同価格帯の他のワインと比較すれば十分勝負できるポテンシャルは維持しているので、選んで失敗するようなことはないと思います。
(2006/02)