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高品質なワインがあまり台頭してこない印象のあるラツィオですが、そんな中でもハイ・クオリティなワインを生み出すごとで有名な「ファレスコ」のメルロー100%ワインです。
「ミスター・メルロー」とも呼ばれるリッカルド・コタレッラが手がけ、ガンベロ・ロッソにおいても連続してトレ・ビッキエーリを獲得しているので、イタリア産メルローとしては知名度の高いワインだと思います。
ラツィオにとって2000年はやや弱めのヴィンテージのようですが、全体的に程よく落ち着きを見せ、ふっくらとしたメルローの柔らかい風味を存分に楽しむことができます。抜栓日はややこぢんまりし、しっかり開くのに1日程かかりましたが、木の実や穀物系の香りがさりげなく流れ、程よい解像力を持った精緻さを楽しむことができるので、結果的に「口当たりの良い飲みやすさ」が印象として残ります。
訴えかけるような迫力や世界観が存在するわけではありませんでしたが、比較的ポテンシャルはありそうなので、まだ未経験の人であれば飲んでみる価値はあると思います(メルロー派な場合)。ただし、決して手頃な価格帯ではないので、よりコストパフォーマンスを重視する場合は、同社がウンブリアで造るメルローワイン「ペサーノ」を飲んでみてはどうでしょうか。
(2006/02)